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第二回雑学「日本酒から生まれたことわざ、小咄」2005年10月19日

 会場:こうべ甲南武庫の郷
 第一部 講師:高嶋酒類食品株式会社 常務取締役 高嶋 秀平 氏
 第二部 小咄:露の団六 氏
 第三部 懇親会
 昭和5年に造られた旧社長宅の洋館が今回の会場だ。阪神大震災にも耐え、今なおハイカラな趣向が至るところに見られる建物だ。この御屋敷は現在、資料館、お食事処、会員制カルチャー倶楽部(食の研究館として食づくりを体験する教室が年間を通して開催されている)などがあり、市民の憩いの場ともなっている。玄関に入ると、ウェルカムドリンク※1でむかえられ、タイムスリップしたようなレトロな螺旋階段を昇り会場に入った。

第一部の高嶋常務の講話は、以下のようなものであった。

「みりん」の歴史 「みりん」の起源は諸説あり、1593年、豊臣秀次の家臣、駒井重勝著『駒井日記』に初めて登場。戦国時代には甘い珍酒として上流階層にもてはやされた。庶民の飲み物になるのは江戸時代。
「みりん」の造り方 主原料はもち米(清酒はうるち米)、米こうじ、焼酎(アルコール)。造りの道具は清酒と同じものを使用。「みりん風○○○」というのは「本みりん」とは別物なので要注意。
「甲南漬」の由来 「奈良漬」(糟漬け)の起源は、平城京跡地より発見された出土品の木簡に、塩もみした瓜をどぶろくに漬け込むなどといった文献があったからで、「奈良漬」と呼んだ記述はなく、呼び名は定かではない。弊社では明治37年に自家製の良質な味醂粕と充分な酒粕で奈良漬の製造を開始し、昭和5年に“灘の自慢の奈良漬” を改め、「甲南漬」の名を商標登録した。「灘漬」がなまって「奈良漬」になった?……これはウソ!!
「土用の丑の日」と
「奈良漬」
平賀源内が作成した宣伝文句を鰻屋の店頭に掲げたことが起因とされる、夏のスタミナ食の鰻にマッチする脇役として欠かせないのが「奈良漬」、これには訳がある。奈良漬に含まれるメラノイジンが、鰻に含まれるビタミンを体に吸収しやしくする働きがあり、「スカベンジャー」※2という成分が活性酸素を押さえる作用がある。また、鰻の油分を奈良漬のアルコールが 消して口中をさっぱりさせる。


※1 「本直し」または「柳陰(やなぎかげ)」と言われる、米焼酎+みりん酒で、とろりと甘く、17度もあるアルコール分を感じさせない。糖分とアミノ酸がたっぷり入っており、その昔、夏場の栄養ドリンクだったとか。

※2 体の中で生じた産業廃棄物でもある活性酸素を無害なものに変える働きをする防御機能のこと。

第二部「露の団六」さんの小咄は、毎年出し物を変えてくるので楽しみだ。今回は落語で使う小道具についての話から入った。

「拍子木」について 咄の初めに調子をつける?あのバーンと机をたたく時に使う小道具。「小拍子」と言い、各自、自分に合ったサイズに造る。 賢台(机)との相性や、力かげんもあり、良い音をだすために 材質も樫やラワンなど様々ある。
「タタキ」について タ、タ、タ、タと連続で賢台をたたく時や、キセル代わりに使う小道具。これも各自が使いやすく造作している。造り方は古くなった扇子の柄に和紙を巻き、デンプン(糊)で固め、テグスやタコ糸を巻いて造る。(団六さんはタコ糸を使用)
「手ぬぐい」について 財布になったり、煙草入れになったりする小道具。これは各自、体格が異なるので、体に合わせてたたみ方を工夫している。(団六さんは身長が180cm以上あるので、大ぶりにたたむ)

本題の小咄は、お馴染みの登場人物のゲンさんが、教えたもらった「誉め言葉」でタダ酒にあやかろうとする咄だが、トンチンカンな誉め言葉を言ってしまい、飲み損ねるといった出し物だった。生で聞く落語は咄家の細かな芸が手に取るように伝わり、咄の中に引き込まれてしまう。

最後に、落語家が着る羽織の紐を取りつける「管」(金具)を造る人がいなくて難儀していると嘆いておられたが、日本の伝統文化といわれる匠の技の継承者が消えていく様は、日本酒の衰退と重なって聞こえ、改めて日本酒を応援しなくてはと思った。

第三部は懇親会。7社の蔵元が用意した銘酒と甲南漬等の肴で受講生一同、和気あいあいと心行くまで飲み食いし、そして語り合っていた。(今回はロ利酒のテストが無いので皆さんリラックスできたのかも!?)
宴もたけなわになり、ひととおり酒を飲まれた頃を見計らって、今回も、若い方に日本酒を飲む機会等について訪ねてみた。

それによれば、日本酒は家でお父さんに勧められる時くらいで、友達どうしではめったに飲まないそうだ。飲む回数は多い方で週一回、大概は月一回くらいとのこと。次に、今回飲まれた酒6種の中で好みのものを訪ねると、沢の鶴<瑞兆>派と福寿<純米>派に分かれた。最後に、前回櫻正宗で行ったロ利酒のテスト結果を聞いてみたら、一人満点の方がいた。
今回は講義テーマが雑学ということもあったので、新人君に「今回は講義の理解度テストは無しです」と告げると、「ヒデさん、いつもの御影の屋台に行きましょう」と俄然ハッスルしだした。一緒に取材に加わった撮影担当の見習君ともども御影に向かったのでありました。(ヒデさんが一番はりきっていたのかも!?)
好きな酒を手にする受講生(第一回のロ利酒で満点をとられた方です)

懇親会で飲み干された6蔵元自慢のお酒。
左から
豊澤酒造「酒豪・こはく」
灘泉酒造「純米」
神戸酒心館「福寿・超特撰純米」
白鶴酒造「特撰・匠技・本醸造」
沢の鶴「吟醸・瑞兆」
櫻正宗「特別純米・宮水の華」

 

新人君のヒデさん出題テストの採点と前回のロ利酒テストの結果
・ ヒデさんの講義の理解度テスト結果…66点
・ 櫻正宗さんでのロ利酒テスト結果……50点  でした。

今回ヒデさんテストはお休み。気を抜いていると・・
「なんにも無しっていうのも寂しいので、感想文でもかいてもらいましょうか?」

気になる感想文はこちら

 

++

会場の武庫の郷。甲南漬の売店
ウェルカムドリンクを受け取るヒデさん
会場風景
第一部の講師を勤められた高嶋秀平氏
第二部の小咄。熱演の露の団六氏
団六氏お手製の「タタキ」
懇親会の風景
第三部の懇親会に出された、
奈良漬を駆使した料理の数々

受講生と一緒のヒデさん
左から2人目は飛び入り参加
の蔵元・剣菱の白樫氏
右から2人目は主催者である灘五郷酒造組合の赤枝氏

受講生と一緒のヒデさん

お土産で頂いた甲南漬け
「うり」と「西瓜」

 
       
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