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ヒデさんが灘、伏見の大手蔵を突撃取材!!
各酒蔵のこだわりのお酒や製法をご紹介します。

 第3回 黄桜酒造
 第4回 大関
 第5回 辰馬本家酒造
 第6回 宝酒造
 第7回 月桂冠
 第8回 沢の鶴
 第9回 日本盛
 第10回 白鶴酒造


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工程順に描かれた山海図会の壁面のすぐ下に用具を展示  

一通り概要を伺った後、月桂冠大倉記念館に隣接する酒蔵「内蔵」(うちぐら)におじゃました。中に入るとすぐ右手に、甑や麹蓋、木桶などを利用した昔ながらの酒造りの様子をガラス越しに見学できる「酒香房(さけこうぼう)」があった。木桶の断面がガラスになっており、中の発酵の様子が見えるので精巧な模造かと思ったら、実際に大吟醸の造りを行っているという。この四季醸造のミニプラントでは、年間四十kl生産しているそうだ(創業当時の規模)。この内蔵ではミニプラントを除き、冬場だけ吟醸酒の寒造りを行っている。その造りをまかされている但馬杜氏の小林氏にお話を伺ったので、その一部をご紹介しよう。

ヒデ:
以前は灘でも酒造りをされていたそうですが、灘と伏見とで違いますか?
小林氏(K氏):
伏見の水は中硬水※1なので、灘に比べて発酵がゆるやかで、モロミ日数が長いですね。
ヒデ:
ここではどんな酒を造っていますか?
田中氏:
超特選・鳳麟、純米大吟醸・笠置屋、吟醸などの高級酒です。
ヒデ:
昔は各蔵<六流派>の杜氏さんが技を競いあったと聞きましたけど。
K氏:
同じ月桂冠で働いていても、よその蔵とは競争です。同じ原料米で技を競いあっていますよ。
ヒデ:
新酒鑑評会への出品時は大変でしょう?
田中氏:
小林杜氏は月桂冠で十回金賞を受賞していますよ。(内、七年は連続とのこと)
ヒデ:
この内蔵で働いている方は何名?
K氏:
六名と炊事係一名です。平均年齢は六十歳です。
ヒデ:
麹室を見せていただけますか?
K氏:
昔ながらの床で蒸米にもやし※2を振り掛け、麹蓋や麹箱で麹を造っています。
田中氏:
この内蔵では「酒造塾」といって、流通関係者や弊社の新入社員に二泊三日で吟醸造りの体験実習をしてもらっています。

※1中硬水:水1Lに含まれるミネラル(カルシウムとマグネシウム)の合計量を数値化 したものを硬度といい、一般に硬度100以下を軟水、100〜300を中硬水、300以上を硬水といいます。ちなみに灘の水は比較的硬水です。
※2もやし:種麹のこと。蒸米に振り掛け麹菌を繁殖させて麹を造る、麹の元になるものです。「タネ」である麹菌の胞子がモヤシの形に似ることから名づけられた。
    
 続いて、京都市指定・有形民族文化財に指定された酒造用具を展示する月桂冠大倉記念館を見学させていただいた。明治期の帳場を復元したコーナーや当時の酒造用具、商品の実物がたくさん展示されていた。昔の酒造りの様子を描いた「日本山海名産図会」(着色されています)が工程順に壁面に張られていたので、とても分かりやすかった。
 御社が業界トップクラスに躍り出たのは何時頃ですかと田中氏に訪ねると、日本で初めての四季醸造蔵を建てた昭和三六年頃だという。その建物の写真を見ると周りは田畑だけだ。当時は巨大に見えたであろうと思うと、然もありなんと思った。
見学を終えて試飲コーナーに立ち寄ると、館長さんがおられ、館長自らに三種類の試飲酒を注いでいただいた。試飲したプラムワインが美味しかったので土産に買おうとしたら、どうぞ土産にとおっしゃる。(感謝!さあ今夜は楽しみだ)

---- 続く ----

 
スキンケア化粧品を展示、販売(純米酒の発酵液や米ぬかエキスなどの美肌・保湿成分を配合)  
  記念館長の打越氏から試飲酒をいただくヒデさん

  

1637年創業当時の酒名「玉の泉」(玉は命を表すといいます)
伏水の井戸(伏見一帯の地下には琵琶湖に匹敵する水がめがあるそうです)
月桂冠酒香房(さけこうぼう)年間を通じて実際に吟醸造りを行っています
内蔵の但馬杜氏の小林氏
吟醸用の添麹(そえこうじ)
上槽前の醪をいただいてご機嫌のヒデさん
蓋麹もしている麹室
日本で初めての四季醸造蔵(大手蔵)の当時の写真
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