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●第1次試験・・筆記試験
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| SAKE王国の赤いハッピを着て最後の仕上げ |
土壇場まで教科書の「きき酒師必携」とにらめっこした末に、ヒデさんとみづえのお見送りを受けて試験会場に入ったのが10時10分頃。ヒデさんとの特訓の日々がふと頭をよぎります。
「講習会から約1ヶ月、皆さん懸命に勉強されたことと思います。今日は存分にその成果を発揮して下さい」
と試験官によるオリエンテーションが定刻に始まりました。
「なお問題は全部で190問程ありますので・・」
(ひゃ、190問!・・・)
一瞬のめまいの後、90分もあるんだ、何とかなると自分に言い聞かせて心を落ち着かせます。
ホテルのスタッフによって解答用紙、試験問題が配られ、いよいよ10時30分。
「それでは始めて下さい」
の声で受験者は一斉に筆を走らせます。おおっ、確かに問題用紙が分厚い!
個々の設問についての詳細はスペースの都合でカットしますが、印象に残った設問を2つ。
まずいきなり困り果てたのがこれ:
「きき酒師に必要な心構えを箇条書きで4つ挙げよ。」 (ええ〜っ!マジっすか?)
でもよくよく考えてみれば、これってヒジョーに大切な問題。知識ばかりを頭に詰め込んできた自分としては、本質を問うこの設問を前に、思わず「ううっ・・」とうなるばかりでありました。(後で何とか冷や汗を書きながら自分なりの思いを書きましたけどね・・。)
それと焦ったのが、焼酎の問題の多さと深さ。講習会である程度予告されてはいましたが、それでも今回は焼酎だけで8項目。甲類・乙類の区分など基本問題だけでなく、製造工程の正しい順序や原料米の破砕の理由といった細部が問われたのには、少々面食らっちゃいました。
●昼食の後、第2次試験・・企画書作成
筆記試験終了後、「テイスティングに備え、カレーなどの刺激物やタバコはお控え下さい」との試験官からの注意に従い、昼食は近くのそば屋に。一杯やりたいのをガマンして、おとなしく2次試験に備えるのでありました。
そして13時40分より、2次試験の前半である企画書の作成がスタート。内容は「知的好奇心旺盛ではあるが、酒にあまり詳しくない20〜30代の顧客層がメインの無国籍料理店を舞台に、四季それぞれの日本酒のプロモーションの手法を考えなさい」という主旨のもの。はっきり言って、まともに考えるととっても難しいテーマです。おまけに制限時間は60分。会場では声にならないうめきが聞こえてきます。
ただ講習会でも試験前のオリエンテーションでも、試験官から「知識を問う問題ではないので、誤字脱字は大目に見ます。とにかくあなたなりの考えをぶつけて下さい」とのアドバイスがありました。これはある意味“日本酒の魅力を伝えることに対するその人の熱意”を問う問題なのかなあと想い、その言葉に励まされ、思いつくままのアイデアをびっしりと書き込んだのでありました。
●そして最後の関門・・テイスティング
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| テイスティング用に注がれた2種類の酒と口中を洗うための水。紙コップは酒を吐き出すためのもの(私は使いませんでした〜by助手) |
20分の休憩を挟んで、15時よりテイスティングの試験がスタート。2種類のワイングラスに銘柄の分からない酒が注がれます。
出された課題は、「この2種類のお酒についてそれぞれの香り、味などの特徴をとらえて具体的な言葉で表現し、その上でそれぞれの酒を誰をターゲットにどういった形でお勧めするか」をレポートとして書き記すこと。さっそく飲み比べると、緊張のせいか、味の違いが明確にとらえきれず心に焦りが広がります。
(おお、こんなはずでは・・;)
単純な種類のきき当てと違い、微妙な違いを言葉にする難しさを改めて思い知らされます。しかしここでくじけてはきき酒師にはなれない、やるしかないぜと、水で口中を洗いながら精神を集中し、何度も鼻と舌でそれぞれの酒の個性を探り出します。そのうちに各々の酒を表す自分なりの言葉が、おぼろげながら形を現し始めるので、それらを書き留めつつ試行錯誤しながら文章を紡いでいくと、何となくレポートらしい体裁になるから不思議ですね。
16時30分、試験が終了。心地よい疲労感と虚脱感を胸に、この日は家路についたのでありました。
そして一週間後の11月2日、郵送にて「合格」の通知が。
その夜、祝杯を上げに繰り出したのは言うまでもありません。もちろん、ヒデさんのおごりでね!
〜めざせきき酒師 [完]
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