|
タダで一流ホテルのブッフェディナーが味わえて、おいしい日本酒が呑めて、おまけに近頃若い女性の間で注目度抜群の狂言が生で見られる。そんな三拍子揃ったオイシイ女性向けのイベントが、去る5月30日に兵庫県西宮で開催されました。名付けて「灘の酒Lady's Day〜酒と狂言を楽しむ女性の集い」。灘五郷酒造組合の主催です。
「狂言といえば、和泉(元彌)クンとか、野村(萬斎)クンとか、近頃カッコいい男の子が増えているのよねえ」
とSAKEガールズ本来の使命(?)に関係のない興味に期待を膨らませつつ、みづえは小雨の中をいそいそと甲子園都ホテルへと向かうのでした。但し隣には“酒の匂いのする所にこの人有り”と言われる(?)ヒデさんの姿も。
「女性限定のイベントなんだから別に来なくてもいいのに」
「何言ってるんですか!若い狂言師とごちそうばかりに気を取られて肝心な日本酒の話がお留守になっては、SAKE王国として困ったことになりますからね!」
(ぎくっ・・)
さて夕方6時前に会場に着いた二人。そこで目にしたのは、競争率22倍の関門を突破した320人の女性たちの群。若い人からその昔若かった人まで、ロビーはまさに熱気でむんむんといったところでした。
やがて1階鳴尾の間では、定刻の6時20分より第一部「酒狂言の名作を楽しむ会」がスタート。「お酒と狂言」についての簡単な解説に続き、本日の演目「二人袴」が茂山狂言会の皆さんによって演じられました。演ずるは「花形狂言少年隊」の一員として関西で注目の若手・茂山童司とベテラン茂山あきらを含む5人の面々。今風のコンサートや芝居とひと味違う、日本の伝統芸能ならではのゆったりした空気が会場を覆います。
とはいっても、歌舞伎や能と違い、親しみやすく可笑しいのが狂言の持ち味。「舅の家に挨拶に出向いた花婿とその父親が、たった一枚しか持参しなかった袴を代わる代わるはき換えたり、前後二枚に引き裂いて前垂れのようにしながら何とか酒席を取り繕うが、結局舞の最中にすべてがばれて退散する」という喜劇仕立ての筋書きと、大げさな身振りと表情、独特の“間”などが相まって会場はマジで笑いの渦。「せがれは灘の酒が好きでござる」といった主催者へのリップサービス(?)とも思われるセリフもはさみつつ、大笑いしている間に舞台は幕となります。
(へえ〜。正直あまり期待しなかったけど、狂言って結構オモシロイじゃん)
辛口のみづえもご満悦でありました。
|