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女王様のキャンパスレポ〜ト 灘の酒大学受講記

第4回:〜酒から生まれたことわざ・こばなし〜の巻

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甘くて美味しいウエルカムドリンクの正体は?

ウエルカムドリンク午後6時30分。もうすぐ開講ということで、2階の会場へ足を運ぶと、入り口では一人ひとりにウエルカムドリンクが配られています。
「これはお酒ですが、清酒ではありませんよ」
と意味深な言葉で手渡されるドリンクを、参加者の皆さんは複雑な表情で口に含みます。

秘密じゃ「授業前にお酒だなんて、普通の学校では御法度ですが、さすがは『灘の酒大学』ですなあ。それにしてもこのお酒、何なのでしょうね?甘いし大変美味しいですが…」
「ふふっ。わらわは分かっておるが…秘密じゃ。」

講演風景 得意気な女王様と首をかしげる大臣が着席すると、第4回・灘の酒大学の開講です。今回の講義は2部の構成になっており、前半は、高嶋酒類食品の専務である伊丹威氏のお話を伺います。伊丹氏は、
「甲南幼稚園、甲南小学校、甲南中学校、甲南高校、甲南大学と卒業した方のことを甲南漬と言う…そうですが、私は違いますよ」
講義の前半は、高嶋酒類食品専務の伊丹氏の講演。ジョークを交えながらの講義に参加者の皆さんはクスクス。

 

伊丹氏
甲南漬けのアルコール度数はなんと5%!ビールよりも多いのだとか。しかし、「ビールを一缶330ml飲むことはあっても、甲南漬を330gも食べることはないですから、大丈夫ですよ」と伊丹氏。
なんて軽〜く冗談をとばしながら、ウエルカムドリンクの種あかしをして下さいました。甘くてぐいぐい飲めてしまう謎のお酒の正体は柳陰といい、焼酎を加えて作った本みりんの一種。高嶋酒類食品は、甲南漬の老舗であるとともに、明治27年より、米と米こうじに焼酎を加えて作るという昔ながらの技法と製法を守り、本みりんを製造している会社でもあるのです。灘五郷酒造組合に加盟しているのもそういった関連性があるから。
「あれがみりんの一種!?ベトベトしませんでしたよ。信じられませんなあ。」
まあ聞け「そちは勉強不足じゃのおっ。今でこそ飲用されなくなったが、江戸時代、みりんといえば立派な飲用酒だったのじゃぞ。このウエルカムドリンクにしても、アルコール度数は20度。清酒よりも高いのじゃ!」
「そうなんですか!私、あまりに美味しかったので調子にのっておかわりをしてしまいました。…ヒック。」
ちなみに焼酎を加え、飲用化されていた本みりんは、京都・大阪では“柳陰”ですが、江戸では“本直し”と呼ばれていたのだとか。
その他、興味深い話として伊丹氏は、お酒の税のことについてもふれます。酒税の対象となるのはアルコール度数が1%以上のお酒。みりんはもちろん、例え甘酒でも1%を超えると税金がかけられるそうなのです。
そして、昔はお酒が出来上がった時点で税がかけられたのですが、今は「蔵出し」といって、作って蔵から出すときに税がかけられるとのこと。
すかさずお酒好きの参加者の方から、
「では、蔵の中でなら思いきり飲んでも税はかからないのですか?」
なんて質問が出ると、これに負けじと伊丹氏は、
「飲んだら脱税になります。ただし、お酒を“飲む”のではなく、“きく”のならいくらでも大丈夫ですよ。」
参加者の皆さんの笑い声とともに、伊丹氏による前半の講義は終了となります。


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