ホームページ
トップへ
vol.16「酒材班、酒造り体験をするの巻」 PAGE3
[PAGE 1] [PAGE 2] [PAGE 3] [PAGE 4] [PAGE 5] [PAGE 6] [PAGE 7] [PAGE 8] [SPECIAL PRESENT]
■職人技と独創的な工夫が可能にした、一人の酒造り

「10秒前・・3、2、1、はい!」
中尾さんによる見本の洗米作業がスタート。まずは雄町です。
その流れは(1)[たらいAで洗米30秒]→(2)[ホースで掛洗い30秒]→(3)[たらいBで洗米30秒]→(4)[再び掛洗い30秒]→(5)[大たらいCで浸漬]まで所要時間は2分。そして丁度1分のインターバルを経て、次の洗米にとりかかるのです。そしてこの後(5)から米を引き上げるタイミングは、雄町が(1)〜(4)で水を吸った2分を入れて6分後、オオセトは同じく23分後。これでそれぞれの吸水時間が雄町8分、オオセト25分になる訳ですね。
ここで「なるほど!」と気づいた方もいるでしょうが、この2分+1分のサイクルで洗米を行うと、3つ目の洗米を終え大たらいに浸漬させる時に、最初に漬けてあった雄町を水から引き上げれば、ぴったり8分吸水させたことになるのです。引き上げた雄町は、1分のインターバルの間に竿に吊して水を切ります。
(確かにこれなら一人でも洗米と浸漬が正確に効率よくできるなあ・・)
数々の酒蔵で洗米作業を見てきたヒデさんも、この独自の工夫には脱帽でした。
さらに付け加えると、中尾さんがストップウォッチを見るのはスタートの時だけ。作業中は体内時計が正確に時を刻み、ぴったり2分間で洗米を終えてみせたのでした。全員「へえ〜っ」と感嘆のため息。まさにプロの職人技。
「よかったー。ぴったり2分じゃなかったらカッコつきませんでした」
と大げさにホッとしてみせた中尾さんですが、いえいえ。「そんなもん当たり前やん」と顔には書いてありましたよ。

 
米を洗うヒデさん




洗った米は決められた時間だけ大たらいで浸漬
実習生も次々と洗米に挑戦
■シンデレラの長靴を履き、ヒデさんタンクを洗う
仕込みタンク

「じゃあ次は皆さん順番にやってみましょう!」
緊張しながらも、ストップウォッチを持つ中尾さんの号令に従い、肌を切るような真冬の冷たい水の中で米を洗っていると、手の感覚が少しずつ麻痺して来ます。やがて、グズグズして米に悪影響を及ぼすまいと一心不乱にやっているうちに要領がつかめ、何とか無難に洗い終える事ができました。
次のメニューは翌日から使用する仕込みタンクの洗浄です。
「1足しかありませんので、この靴が履ける方にお願いします」
中尾さんが手にしたタンク用長靴のサイズに、足がぴったり合ったシンデレラ(?)は何とヒデさん。さっそくタンクの中に入り、ブラシでせっせと中をこすります。残った者は蓋の洗浄です。
「どこの蔵でも、洗浄と清掃は小まめにやるんです。大切な仕事なんです」
とタンクの中からヒデさんが、誰にともなく語っています。

女性陣がタンクの蓋を洗浄

さて女性陣が蓋を洗浄してくれているので、手持ち無沙汰になった助手が所在なげに釜場の方へ近寄っていくと、地面に置かれた直径1.5mはある大きな甑(こしき:飯炊き用の桶)の前に中尾さんの姿が。何かやる事ないっスかねぇと声をかけようとしたその時、目の前で信じられない光景が..。

 
浸漬後、米を吊して水切り


タンクの中に入るヒデさん


消毒用の過酸化水素を用意する中尾さん。素肌にかかると火傷状態になるので注意が必要

back next