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vol.16「酒材班、酒造り体験をするの巻」 PAGE7
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■任され、認められる喜び。実習生だけの洗米作業
夜中の出麹から十分に冷却した麹米をクレーンで階下へ下ろす

朝は10時から作業開始。「昨日と同じ、米の計量と洗米をお願いします。大吟醸用の三島雄町(精米比率40%)だけは僕が洗いますから、その時に声をかけて下さい」と言ったきり、中尾さんは別の場所へ立ち去ってしまいました。
素人を野放しにしてエエんかいな?などと思いつつ、4人は昨日の流れを思い出しながら、計量、そして洗米へ。次に何をしていいか分からなかった前日と違い、段取りが分かっている分意外と仕事がはかどる気がします。

計量が済み、中尾さんが大吟醸用の雄町を手ずから洗うと、再び4人の作業に。正午に昼食をとった後、1時から洗米の続き。その後も蒸米準備、道具の洗浄と前日と同じ工程が続き、15時頃から麹室での切り返し作業。前日より米の量が多いため、電動の切返機を使います。
「上から米の塊を入れると、下からばらけた米が勢いよく飛び出してきますから、手早く脇に広げていって下さい」

麹米の入った布を持つヒデさん。この後麹はタンクの中へ

役割を分担し、うなりを上げる切返機に次々と米塊を放り込んでいくと、みるみるうちに米がばらけていきます。機械を使うとさすがに早い!中尾さんも盛んに「早い早い」を連発します。でも実は、その「早い!」は機械についてではなく、我々4人が加わったことによる作業時間の早さを指していたのでした。
「1人やと機械を使っても1時間以上はかかるんですわ。今日は皆さんのおかげで、いつもの半分以下の時間で済みました」
こんな素人でもお役に立てたのかと思うと、嬉しいようなくすぐったいような。

 
タイムキーパー役のやすこさん。秒単位の吸水管理が必要なため責任重大


水切り中の米袋はロープと竹ですぐに取り外せる工夫が


切返しの準備。夜中に麹米をくるんだビニールと布を外す


米の量が多いため、この日は電動の切返機を使用
■造り手の人柄が酒ににじみ出る、のかも知れない
夕食は中尾さんの馴染みの焼鳥屋さんへ。最上級酒「中尾・純米大吟醸3年貯蔵」をごちそうになり全員ご満悦

作業が予定より早く終了したこともあり、夕食の開始時間を1時間も繰り上げ17時から近所の焼鳥屋さんへ。「少しでも長く皆さんと話したいですからね」と中尾さん。もちろん我々一同も望むところです。


店主のオバちゃんや常連さんと軽口を叩きながら、この日は茨木産五百万石を使用した「龍泉ひやおろし(特別純米酒)」と、中尾酒造の最上級酒である「中尾・純米大吟醸3年貯蔵」を振る舞って頂きました。ひやおろしと3年貯蔵という好対照の酒でありながら、中尾さんの造る酒には共通点があります。

「しっかりした深い味の飲み口でありながらも、すーっとキレがいいから何杯でも飲みたくなる。どれも大体そんな酒になっているんやないかと思ってるんですが・・」
ご本人は意識されていないかも知れないが、まさに味とキレのある中尾さんのお人柄そのものに重なる印象深い一言でもありました。
酒盃を重ね、談笑の時を重ねること3時間。夜中の作業に備え20時にはスパッと宴を切り上げ、帰り道に銭湯に寄って汗を流し、21時過ぎには寝床へ。目覚めたら、いよいよ最後のひと仕事です。


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