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酒材班がゆくvol.20スペシャル
「ヒデさんとゆく『天野酒』蔵見学ツアー
            〜秀吉の愛した銘酒を訪ねて」 PAGE3
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■米は特A山田錦。だから粕まで旨い?!

歴史に続き、原料へのこだわりや味の特徴についての説明が済むと、いよいよ蔵見学のスタートです。まずはお米を磨く精米設備から。

精米を外注する蔵が多い中、「うちは全て自家精米で、最も廉価な普通酒でも精米率は62%、蔵全体の平均精米率は55%なんです」と西條さん。吟醸酒が精米歩合60%以下なので、それより5%も多く米を磨いている計算になります。

米について説明中の西條さん

「特に大吟醸については、最高級と言われる兵庫県加東郡東条町産特A地区の米を100%使っています。近頃は特A使用をうたう酒が増えていますが、そもそも収穫量の少ない希少な米なので、そんなにあちこちの蔵で使用できるはずがありません。蔵元自体が仕入先に騙されている場合があるようですね」

また米の質が良いと必然的に酒粕もおいしくなる、という訳で、天野酒ファンならぬ“天野酒粕”ファンも多いとか。

「多いときで200人位並ぶこともあったため、今は予約販売にしていますが、なんか複雑な心境ですわ。酒粕よりも酒の予約をしてくれ〜ってね(笑)」

とオチをつけてくれましたが、これも立派な“品質の証”なのでしょう。


自家精米用の設備


特Aから玄米まで、いろんな山田錦のサンプル


蒸米用の甑(こしき)を横目に蔵の中へ進みます



麹室の中では上半身裸で蔵人さんが作業中



タンク内のもろみの様子


「おぉ〜!え〜香りや!」



「落ちたら一巻の終わり」と言われようと、皆さん間近で見ずにいられません
■次々とタンクに首を突っ込んで・・

続いて蒸米設備と米の放冷、麹室(外からのみ)と見学した後、大型タンクが並ぶ仕込室へ。足を踏み入れた途端、ほの甘いリンゴのような香りが鼻孔をくすぐります。

「はしごを上って、発酵中のタンクの中をご自由にのぞきこんでいただいて結構です。ただし中の方は炭酸ガスが充満しているので、過って落ちたら窒息して一巻の終わりですから気を付けてください」

吟醸米の洗米・浸漬風景と、熱心に見つめる参加者の皆さん

との脅し文句もなんのその。喜々としてタンクの中に首を突っ込み、かぐわしい香りを嗅いでゆく皆さん。作業用に組まれた足場にも全員が上り、さまざまな発酵段階にある全てのタンクを興味深くのぞき込んでいきます。

仕込室を出ると、ちょうど今から吟醸米の洗米と浸漬の作業が始まるとのこと。

「これはラッキーですねえ」

年配の蔵人さんが二人一組になって、息を合わせながら手際よく米を洗い、水に浸していきます。めったに見られない光景にバシャバシャとシャッターを切る参加者の皆さん。でもそんな周りの様子などお構いなしに、黙々と作業を続ける蔵人さんたち。まさしく、これぞ職人って感じですね。


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