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桜も散った春の夕べ、近畿二府四県の“蔵元自慢の酒”を楽しめるとの情報を聞きつけたヒデさんは、見習い君とその他スタッフを連れて、とある大阪の一流ホテルへと駆けつけました。
楽しむ会といっても、ただ飲み食いするだけではないのが特徴。まずは「きき酒」に挑戦です。
(ヒデさん)「灘の酒大学で学んだ成果を大いに発揮してくださいよ。」
(見習い君)「はい!がんばります。」
きき酒は3つのスタイルで行われ、@3種のお酒の甘辛A3種のお酒のアルコール分の高低B4種のタイプ(酒質)の異なるお酒(吟醸・純米・本醸造・普通酒)のそれぞれの違いを判断するというかなり本格的なものでした。
「どうですか?簡単なものでしょう?」
「いや、その・・アルコール分の高低なんて習ってないですけど。」
「弱音を吐かずにやってみなさい!」
続いて伝統の「生もと造り」についてのビデオ鑑賞です。生もと造りは半切桶に麹と蒸米と水を入れ、自然の乳酸菌を取りこんで酒母(もと)を育てる手間のかかる造り。半切桶の中で手足と櫂を使って磨りつぶした酒母を少し大き目のタンクに移すと、今度は糖化を促すために暖気樽(だきだる:お湯を詰めた湯たんぽのような木桶)をタンクの中に入れて撹拌します。木樽への詰め方でお湯の温度を微妙に調整する技はまさに職人芸。
「(暖気樽を巧みに回す技を見て)なぜあんな事するんですか?」
「酒母の温度を上げて麹による糖化を進める。すると栄養分が増え乳酸菌が活発に乳酸を作る。乳酸が増えると雑菌を抑えられる・・・とまあ、要は腐敗を防いで安全に酒母を造るためですな。急激に温度を上げて弱い酵母を淘汰したり、温度を均一にして糖化をまんべんなく進めたりと、気が抜けない重要な工程ですぞ。まあ君にはちょっと理解できないでしょうが。」
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