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「昔の酒蔵」復活への道 PAGE2

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■酒好きならここで死にたい?!
資料館が完成するまでの間、沢の鶴では少しでも多くの人に灘酒の伝統と酒造り文化に触れてもらおうと、96年3月より瑞宝蔵(ずいほうぐら)内に「酒蔵資料室」を開設して昔の酒造り道具の一部を展示。あわせて蔵の醸造設備見学も行っています(仕込期間中のみ見学可・要予約)。

この日はちょうど市内観光バスの一団が訪れる予定になっていたため、我々酒材班もそれに同行して蔵内を見学させて頂きました。

まずは一気にエレベーターで最上階へ。扉が開くとそこは白米投入室、米を蒸す甘やかな匂いがほのかに漂ってきます。ちなみに瑞宝蔵で1日に蒸す米の量は、仮に貴方が1日茶碗2杯の白飯を食べるとして、およそ100年分にあたるということです。
最上階北側の窓を開けると、六甲山が目の前に。昔はこの六甲山から吹く「六甲颪(おろし)」で蒸し上がった米を冷やしたそうです。ちなみに、蔵の南側はすぐ海。この地の利の良さも灘の繁栄の大きな要因となったそうです。ナルホド。

次は階下に降りて麹の説明。緑色の種麹を見て、麹米を試食しながら、でんぷんの糖化作用について簡単に教わりました。
展示してあった麹米を口に含むと、ほんのり甘い栗のような味が広がります。
 
1階に設けられた昔の酒造道具展示コーナー。資料館完成時には、そちらに展示されます。


最上階にある縦型連続原料処理装置の上部。本体は下の階までつながっています。1時間当たり3tの米を蒸します。


楽しく、わかりやすく案内していただいた、沢の鶴株式会社総務部・西谷さん

そしてまたもや階下に降りると、そこは醗酵室の前。ガラスの向こうには幾つもの醗酵タンクが並んでいます。

「お酒好きの人はよく『この中で泳いでみたい』などとおっしゃいますが、タンクの中はアルコールと炭酸ガスが充満しているため、ほんの数秒であの世行きです。だから作業員はしっかりと命綱(安全ベルト)を装着してかき混ぜ等の作業をしています」(総務部・西谷さん)。

これを聞いた見学者のおじさんがポツリと一言:「死ぬんならこれやな・・・」。
冗句とも本音ともつきませんが、なんとなく分かるなあ、その気持ち。



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